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コラム Column

「オープンイノベーションとOLYMPUS AIR」

2016年12月28日

しまねソフト研究開発センターは、通称「ITOC」と呼んでいますが、これは「Shimane IT Open-Innovation Center」の略称です。

今回は、ITOCの大きなコンセプトである「オープンイノベーション」の事例として、「OLYMPUS AIR」と開発者の石井謙介さんを紹介したいと思います。

 

オリンパスエア2

OLYMPUS AIR

撮影風景

「OLYMPUS AIR」は、ファインダーを持たない、筒状のレンズ交換式ミラーレスカメラです。単体でも撮影が可能ですが、特徴はスマートフォンとWi-Fiで接続し、専用のアプリで撮影するという斬新さです。
また、「OLYMPUS AIR」は「オープンプラットフォームカメラ」をコンセプトとしています。ハードウェア仕様やAPIを公開して誰でも自由にアプリやアクセサリを開発することができるという、従来のカメラにはない大きな特徴があります。

オリンパスエアで撮った写真

OLYMPUS AIRで撮影した写真

オリンパスエアで撮った風景

 

なぜ、こんなコンセプトが生まれたのでしょうか?

きっかけは、開発者の石井さんがMIT(マサチューセッツ工科大学)メディアラボで、スマホが普及する現代ではどのようなカメラを創っていくといいのかという議論をした際の学生の提案だそうです。従来のカメラではありえない、ユーザー側に選択肢があるこのカメラは、まさに「オープンイノベーション」により誕生しました。現在、「OLYMPUS AIR」のコミュニティは拡大し、ユーザーによるアプリやアクセサリの制作、イベントの開催などが行われているそうです。

石井さんは、「新製品のリリースが早いカメラの世界においても、コミュニティでアプリなど様々なものが生まれることでプロダクトが成長し、持続可能な事業モデルが可能になるのでは」とおっしゃっています。

そんな石井さんと私は、昨年7月に鳥取県で初めてお会いしました。その後、お互いに連絡する機会もありませんでしたが、今年の夏に石井さんからご連絡をいただき一緒に会食をしたことがきっかけで、島根県の「OLYMPUS AIR」の愛好家とも交流いただくこととなりました。いつもユーザーの目線を大切にし、様々な人々の意見や積極的に取り入れる石井さんの姿勢、あれこれと楽しそうに「OLYMPUS AIR」を操作するユーザーの様子を眺めていると、これこそ「オープンイノベーションの本来の姿」、すなわち、「より良いものを・みんなで・楽しく創造すること」だなと感じました。

石井謙介さん 

開発者:石井謙介さん(右)

 利用風景

企業が新規事業の創出に取り組む時には、必ず「クローズ」せざるを得ないことがたくさんあります。

一方で、より事業を成功に近づけるためには、一つの企業だけでは持ち得ない社外の様々な発想や知見を積極的に取り入れることが、まだない「新しい価値の創造」に大いに役立った事例はたくさんあります。

ITOCが新規事業にチャレンジする企業の皆様にとって「オープンイノベーションへのきっかけ」となるように引き続き頑張りたいと思います。

(主幹 本田 智和)

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